アーバンコーポレイションと株主は骨までしゃぶられたということ

この記事を読んで,薄ら寒い気持ちになりました。

東京アウトローズWEB速報版: 【ミニ情報】東証1部「アーバンコーポレイション」、CB300億円に絡んでBNPパリバ側は「空売り」を仕掛けていた(2):

「CBの権利行使価格344円という数字に惑わされて、アーバン株を買った一般投資家の多くが損を出している」
こう語るのは、あるベテラン証券業界紙記者。「パリバが7月11日に300億円を払い込んだと聞いた一般投資家の多くは、200円台なら買いと判断したようだ。少なくとも行使価格344円を抜くような株価の動きに転換するハズだと読んだ。ところが、実際の株価は11日以降も下落を続けた。周知のようにアーバン株は現在、100円前後と惨澹たる有り様だ」
では、アーバン株を売り崩しているのは、どこか?実は、BNPパリバそのものだったのである。

この記事(の前段)によると,BNPパリバは5月頃からアーバンコーポレイション株(当時1株600円くらい)を空売りしていて,7月11日に新株予約権を行使して割当を受けた株式をその空売りの決済に使ったらしい。

空売りしている場合,決済時の株価が空売り時の株価を下回るほど売却益が出るから,BNPパリバはアーバンコーポレイションの株価にはどんどん下がってほしい。

加えて,アーバンコーポレイションとBNPパリバのスワップ契約には,売却日の株価があらかじめ設定された「下限価格」を下回った場合は,BNPパリバは売却代金の一部をアーバンコーポレイションに支払う義務を負わないとあるから,ここでもやっぱりBNPパリバはアーバンコーポレイションの株価にはどんどん下がってほしい。

つまりいずれにせよ,BNPパリバは,売却時の株価が新株予約権の行使価格(344円)を下回っても損をしないどころか,空売りの反対決済時の売却益というプラスと,売却代金をアーバンコーポレイションに支払わずに済むというプラスと,2つの点で美味しいと。

結局,アーバンコーポレイションと株主はまんまと出し抜かれたということですか。

個人的に非情に興味をそそられるのが,この恐るべきスキームを誰が,どの時点で立案し,どうやってそれをアーバンコーポレイションに飲ませたかという点。
生き馬の目を抜くマーケットの恐ろしさを窺い知って,薄ら寒い気持ちです。